デジタル時(shí)代の建築教育とは

前回のコラムでは、バイオクライマティックデザインを例に環(huán)境建築分野における新たな建築教育、名付けて「シン?建築教育」について觸れました。日本政府は、2050年までにカーボンニュートラルを達(dá)成するという目標(biāo)を掲げていて、これにより、國(guó)內(nèi)の溫室効果ガス排出量を?qū)g質(zhì)ゼロにすることを目指しています。したがって、これから社會(huì)で活躍する學(xué)生は、環(huán)境建築の知識(shí)やBIMを使った環(huán)境シミュレーション技術(shù)のスキルが必要不可欠なものとなります。

しかし、現(xiàn)狀では環(huán)境配慮型の建築物を建てるには、普通の建物を建てるよりもお金がかかります。環(huán)境性能の良い建材は高価ですし、バイオクライマティックデザインの実現(xiàn)にもコストがかかります。これからの時(shí)代、このコストバランスを如何に上手く調(diào)整できるかが重要となります。

コストマネジメント教育

従來から、建築系の大學(xué)や専門學(xué)校では「建築生産」という名目で建築積算の授業(yè)は行われていました。一部の學(xué)校では、いわゆる“數(shù)量拾い”の実習(xí)も行われていますが、多くの學(xué)校では座學(xué)で積算という職能について紹介をするにとどまっています。建築積算には、バイオクライマティックデザインのような派手なアウトプットはなく、積算という職能自體が地味なイメージを持たれてしまうこともありました。

しかし、BIMの普及が急速に進(jìn)む昨今、建築物の企畫?設(shè)計(jì)から施工、維持管理に至る建設(shè)ワークフローの中で、一貫して流れていくのはコスト情報(bào)であり、コストマネジメントこそが、建設(shè)DXの推進(jìn)において重要であるという認(rèn)識(shí)が定著してきました。

BIMを活用した建設(shè)ワークフローとコストマネジメントの概念

（國(guó)土交通省建築BIM推進(jìn)會(huì)議資料を參考に作成）

建築情報(bào)処理の視點(diǎn)で行う積算の授業(yè)

こうした中、新しい建築コストマネジメント教育の取り組みが始まりました。この取り組みは、 一般社団法人 BIM教育普及機(jī)構(gòu)（略稱：BIMEO）が企畫し、東京工蕓大學(xué)（https://www.t-kougei.ac.jp）の建築コースを?qū)g証実験の場(chǎng)として、今年度（2023年度）から新たに始まったものです。授業(yè)は、我が國(guó)唯一の建築コストの職能集団である 公益社団法人 日本建築積算協(xié)會(huì)（略稱：BSIJ）がコンテンツを提供し、協(xié)栄産業(yè)が積算ソフト「FKS」と見積作成ソフト「KYOEI COMPASS」を大學(xué)に提供することで実現(xiàn)しました。

この取り組みは、建通新聞（2023年6月8日付）や建設(shè)通信新聞（同6月14日付）、建設(shè)工業(yè)新聞（同6月16日付）に大きく取り上げられました。紙面には「わが國(guó)初の積算授業(yè)」や「建築情報(bào)処理の観點(diǎn)から積算學(xué)ぶ～全國(guó)初の試み～」などの文字が並び、BIMを使った新しい時(shí)代の積算授業(yè)として話題となりました

BIMを使ったコストマネジメント教育

この新しい授業(yè)は、川上から川下に向かう建築情報(bào)の流通とコストマネジメントの関係を、建築積算という仕事に関連付けながら、実際に実務(wù)で利用されるBIM連攜積算ソフト「FKS」を使って學(xué)習(xí)するという、全國(guó)でも例を見ない試みとして実施されました。

これまで、大學(xué)や専門學(xué)校などで行われていた建築積算の授業(yè)は、建築生産の枠組みにおける、企畫から設(shè)計(jì)、施工、維持管理などの一連の生産プロセスの一つとして扱われ、主に座學(xué)での講義にとどまっていました。しかし、建設(shè)DXの推進(jìn)が進(jìn)む今、生産プロセスにおける情報(bào)流通や、BIMを活用した設(shè)計(jì)などを扱う建築情報(bào)処理の授業(yè)として、建築積算を?qū)Wぶ重要性が指摘されていました。しかし、だれがそうした授業(yè)を企畫し、どこの教育機(jī)関で実施するか、そして何よりもソフトウェアなどの準(zhǔn)備をどうするかといった問題がなかなかクリアできず、こうした取り組みが実現(xiàn)に至ることはありませんでした。

産?官?學(xué)の連攜で
「シン?建築教育」が実現(xiàn)

そして今回、BIM教育と実務(wù)の連攜を重要テーマの一つに挙げる BIMEO が、新しい時(shí)代のBIM教育のしくみを企畫し、建築積算士補(bǔ)制度などを通して、積算やコストマネジメントを?qū)Wぶ機(jī)會(huì)の創(chuàng)出に取り組んできた BSIJ がコンテンツを提供、そこに東京工蕓大學(xué)が場(chǎng)を提供する形で、「シン?建築教育」の土臺(tái)作りができました。

しかし、肝心のソフトウェア環(huán)境をどうするか。限られた大學(xué)の予算では少人數(shù)分のソフトウェアを準(zhǔn)備することはできますが、これでは新時(shí)代を擔(dān)う學(xué)生に遍く質(zhì)の高い教育を?qū)盲堡毪长趣扦蓼护?。?guó)連のSDGsにも「4.質(zhì)の高い教育をみんなに」と掲げられているように、できるだけ多くの學(xué)生に優(yōu)良な建築教育を?qū)盲堡郡い韦扦工?/p>

ここで、協(xié)栄産業(yè)に聲がかかりました。協(xié)栄産業(yè)は大學(xué)の要請(qǐng)に賛同し、今回150本のBIM連攜積算ソフト「FKS」と見積作成ソフト「KYOEI COMPASS」を無償提供することで合意しました。こうして、すべてのコマが揃うことになり、日本初となる今回の取り組みが実現(xiàn)することとなったのです。東京工蕓大學(xué)では、今回240人の學(xué)生がこの授業(yè)を受講しました。授業(yè)後に実施した學(xué)生アンケートでは、「建築積算に興味を持った」といった感想や「卒業(yè)後にBIMとFKSを使った設(shè)計(jì)をしてみたい」といった前向きな意見が多くみられ、この授業(yè)が學(xué)生にとっても新鮮かつ有意義であったことが実証されました。

 BIMEO と BSIJ は、今後もこうした活動(dòng)を進(jìn)め、今回の授業(yè)をよりブラッシュアップして他校へも展開していきたいと語っています。

この取り組みにご興味を持たれた方は、ぜひ BIMEO もしくは BSIJ 、または 協(xié)栄産業(yè) までお問い合わせください。